フォンウィルブランド病タイプI(vWD1)
対象
遺伝形式
劣性遺伝(潜性遺伝)
概要
血液凝固に関わるタンパク質(フォン・ウィルブランド因子と呼ばれています)が血液中に不足・あるいは機能が低下し、ケガなどで出血した場合に血が止まりにくいといった症状がでます。症状によりタイプ1からタイプ3に分類されますが、本タイプ(タイプ1)ではフォン・ウィルブランド因子の不足が止血異常の原因となります。無症状であることがほとんどですが、出産時、抜歯時あるいは手術を受けるさいに異常出血を起こし、死に至ることがあるので注意が必要です。
予防と対策
罹患犬はケガなどの出血リスクを抑える必要があります。過剰出血などが起こってしまった場合は、輸血により代用血液の投与を行います。避妊・去勢・抜歯などの外科手術を受ける場合には、事前に獣医師に相談してください。
参考文献
Gentilini F et al.(2013) "Two novel real-time PCR methods for genotyping the von Willebrand disease type I mutation in Doberman Pinscher dogs" Vet J. 197(2):457-460.