捕捉好中球症候群
対象
遺伝形式
劣性遺伝(潜性遺伝)
概要
グレーコリー症候群とも呼ばれ、灰色の体毛のボーダーコリー犬が報告されています。罹患犬は好中球と呼ばれる免疫細胞がうまく機能せず(好中球は骨髄で産生されますが、骨髄に捕捉されてしまい血液中にうまく移行できません)、免疫力が著しく低下します。生後すぐより様々な感染症にかかりやすくなるため、下痢、発熱、関節痛など様々な感染兆候を示します。ほとんどの罹患犬は生後数週間以内に、長くても2−3年以内に死亡してしまいます。
予防と対策
本疾患に対する有効な治療法はありません。罹患犬は免疫機能が著しく低下しているため、感染症には特別気をつける必要があります。
参考文献
Benson KF et al. (2003) "Mutations associated with neutropenia in dogs and humans disrupt intracellular transport of neutrophil elastase" Nat Genet. 35(1):90-96.