多発性嚢胞腎(PKD)
対象
遺伝形式
優性遺伝(顕性遺伝)
概要
罹患猫は腎臓に多数の嚢胞(液体を貯めこんだ球状の袋)ができてしまいます。通常は無症状ですが、病気が進行すると嚢胞が次第に増加し、正常な腎臓組織を圧迫してしまい、最終的には腎不全を起こしてしまいます。嚢胞は腎臓だけでなく肝臓、子宮など他の臓器にも見られる場合もあります。
予防と対策
本疾患に対する根治的な治療法はありません。発症リスクが高い猫は定期的に健康診断(特に腎臓の画像検査)を行い、病気が進行しないか確認してください。腎不全になってしまった場合は、点滴や食餌療法などにより対症療法を行います。
参考文献
Lyons LA et al. (2015) "Feline polycystic kidney disease mutation identified in PKD1" J Am Soc Nephrol. 15(10):2548-2555.